皆様は、『お焚き上げ』をご存じでしょうか。
お焚き上げは、大切にされていた品々を供養し、焼却することを言いますが、仏壇や神棚、人形、写真、想い出を綴った日記などを中心に、お焚き上げを依頼する方が増えています。
お焚き上げは、遺族と故人の思い出を繋ぐことにもなり、また、故人を忍び、想いを汲むためにと、遺品のお焚き上げを希望される方が増えているというわけなのです。
『片付けに困っている』、『気持ちの整理をつけたい』、『大切な家族の遺品整理や終活を考えている』等、お考えの方は、お焚き上げを一度、考えてみませんか?
「思い入れが深く、ごみとして捨てられない」
「遺品のなかで、処分するものはあるが、なかなか捨てられない」
「故人のため、きちんと供養して処分してあげたい」
など、ものの処分や遺品整理を考えたとき、悩まれている方はいらっしゃいませんか?
また、終活をお考えの方で、「家族に負担をかけないよう、生前整理や終活を始めたい」「ものを片付けて、今後の人生を楽しんで過ごしたい」と考えている方、「恋人との思い出のものをしっかりと捨てたい」「亡くなったペットの愛用品を整理したい」など、気持ちの整理を付けたい方にも、お焚き上げはおすすめです。
ごみとしては捨てがたくとも、お焚き上げという形であれば、気持ちとともに整理することができ、将来を見据えたときにも、お役立て頂けます。
家庭ごみと一緒にはなかなか捨てられずとも、供養して、処分できれば、心残りも整理することができるのではないでしょうか。
さらに、お焚き上げを行うものにおいて、注目されるようになってきたのが、「パソコン」や「携帯電話(スマートフォン)」です。
しかしながら、「パソコン」や「携帯電話(スマートフォン)」が身近なものとなり、その便利さゆえに、個々の『個人情報』が多く保存されているのが現状で、いわば、『個人情報の宝庫』といっても、過言ではないわけです。
結果、故人の「パソコン」や「携帯電話(スマートフォン)」を不正に入手し、実際に『亡くなった方の個人情報を悪用された』、『大事な写真がスマートフォンから抜き出され、インターネット上の掲示板に流出した』、『インターネット上で、亡くなった方になり替わって発言され、ありもしない事実が発信された』等、考えるだけでも恐ろしいことが今、起こっているのです。
このような個人情報の流出によって起こる、危険から守ることができれば、個人情報の悪用を防ぎ、故人の尊厳を守ることにも繋がります。
また、人形や仏壇、写真、想い出を綴った日記など、一般に供養し、お焚き上げされるものと同様、「パソコン」や「携帯電話(スマートフォン)」も、生前、故人が大切されていたものとして、ご供養の上、お焚き上げを行ってあげることができたら、どんなに良いでしょうか。
当ステーションでは、人形や仏壇、写真、想い出を綴った日記など、一般に供養されるものについても、お焚き上げのご依頼をお受けさせて頂いておりますが、「パソコン」や「携帯電話(スマートフォン)」についても、“大切にされていたもの”としてお焚き上げを行う、日本初の施設として、開設致しました。
「パソコン」や「携帯電話(スマートフォン)」に保存されている電子データ・プライバシー情報を考えたとき、『家族に見せたくない情報』や『家族に残しておきたいもの』等、様々あるかと思います。
そして、どんな小さな情報でも、“悪用される”ことにより、大きな波紋が生まれてしまいます。
昨今は、個人情報流出によって起こる問題・危険が、本当に広まっており、企業の「パソコン」や「携帯電話(スマートフォン)」であれば、“企業の機密情報が流出する”という危機的状況に、ご家庭でも、インターネットの普及による影響から、サイバー攻撃やハッキングなどの様々な問題も起こっております。
家族との想い出をきれいなままで残すためにも、故人の尊厳を守るためにも、情報機器については、適正な“データ処理・整理”を行うが必要なのではないでしょうか。
立教大学 大学院法務研究科
法学博士・教授 渋谷 秀樹 様
北海道大学 大学院情報科学研究科
メディアネットワーク専攻 情報ネットワーク研究室
特任准教授・工学博士 斉 培恒 様
お焚き上げのご依頼が特に多いものは…
【1】お守り・お札、【2】仏壇・神棚、【3】写真・アルバム、【4】人形・ぬいぐるみ、【5】故人の衣服 です。
その他、手紙や年賀状、礼服、着物、財布、おもちや、日記、手帳など、『思い入れが深く、処分に困られるもの』のお焚き上げのご依頼をいただきます。
そして、お焚き上げをご依頼したいと思った方は、次のような流れでご依頼をお願いします。
上記に挙げたものも、ほんの一握りの出来事で、個人情報や電子データに関わるトラブルは、様々起こってきています。
また、これらの個人情報は、ただ“パソコンに穴を開ければいい・携帯電話(スマートフォン)を壊せば消える”というものでもなく、適正な処理対応で情報を守り、対処することが重要となります。
「パソコン」や「携帯電話(スマートフォン)」は、“生前大切にしていたもの”という認知はあるものの、情報機器の『お焚き上げ』は、あまり耳慣れないものであったかもしれません。
また、『お焚き上げ』を行うもののほとんどは、写真や手紙に代表されるように“念のこもるもの”とされ、パソコンなどの情報機器に“念がこもるか”との疑問もあるでしょう。
「パソコン」や「携帯電話(スマートフォン)」は、“故人が生前大切にしていたもの”であり、肌身離さず持っていたケースが多く見られます。 そうしたことから、情報機器にも一定の念がこもっていると言えるのではないでしょうか。
当ステーションでも、『想い出の写真・手紙』や『生前、故人がつけていた日記』、『人形』、『仏壇』、『神棚』など、一般的なお焚き上げもお受けさせて頂いておりますが、皆さんが日々利用されている「パソコン」や「携帯電話(スマートフォン)」を“お焚き上げしたい”という希望は、今後確実に増えてくることでしょう。
その理由としては・・・
近年、より身近になった携帯電話やパソコン、またその中にある電子データは、故人の想いが詰まっているものであり、言わば、“故人の分身”のようなもの。
その携帯電話やパソコンなどに保存されていた電子データを“安全”かつ“適正”に処理することは、故人の意思に沿うことでもあり、故人の尊厳を守ることにもなります。
携帯電話やパソコンは、基盤の部分を焼却し、適切に処理することで、復旧することが出来なくなります。また、お焚き上げをすることにより、これまで、日々ご利用されてきた“携帯電話”や“パソコン”を供養でき、個人情報の流出等から守ることもできます。
そうした意味では、適切なお焚き上げは、“故人を敬い”、“個人情報を守る”ことができるのです。